2013年04月05日

Q. 相続で取得したばかりの家が火災にあったのですが、この場合も相続財産に含める必要がありますか? 


A.相続や遺贈によって財産を取得した人が、その相続や遺贈によって取得した財産について相続税の申告書の提出期限前に災害により被害を受けた場合において、下記のいずれかに該当するときは、その被害を受けた財産の価額は、その被害を受けた部分の価額を差し引いて計算することができます。
 この場合の災害とは、震災、風水害、落雷、火災その他これらに類する災害をいい、戦災、交通事故等はこれに含まれません。
 また、この特例の適用を受けるためには、相続税の申告書に、その旨、被害の状況及び被害を受けた部分の価額を記載する必要があります。
 なお、相続税の申告書の提出期限後に災害により被害を受けた場合については、相続税額の免除制度があります。


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2013年03月08日

Q.子供が大学に入学したら財産の一部を与えるという贈与契約を父と結んでいるのですが、この場合の贈与財産の取得時期はいつになりますか?


A.贈与による財産の取得時期がいつであるかは、納税義務の発生時期、贈与財産の評価時期、申告期限及び税率の適用等に関連するため、重要な事項となります。
 今回のケースでは、「停止条件付贈与」とういう形態になります。この場合には、「子供が大学に入学したら」という条件が成就した時にその贈与契約の効果が生じることとなります。
 下記にその他のケースの贈与財産の取得時期を記載しておりますので、参考にして下さい。


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2013年02月22日

Q.作成した遺言の撤回はできますか?


A.遺言者はいつでも、理由の如何を問わず、自ら行った遺言の全部または一部を撤回することができます。ただし、遺言の撤回は、遺言の方式に従って行うことが求められますので、単に撤回の意思表示をしただけでは何ら効果は生じません。
 ここでいう遺言の方式は、撤回対象となる遺言と同じ方式である必要はありません。したがって、公正証書遺言の撤回を、自筆証書遺言で行うことも可能です。
 また、民法では遺言者が遺言をした後、前の遺言と抵触する遺言を作成した場合や遺言と抵触する処分行為等をした場合にも、前の遺言は撤回されたとみなされます。この「処分行為等」については、第三者の不法行為等により滅失した場合は、遺言が撤回されたとはみなされません。
 また、新たな遺言書をもって、それ以前の遺言を取り消した場合や、元の遺言に抵触する遺言を作成した場合について、元の遺言を復活させることは認められていません。新しく遺言書を作り直す際には、その遺言書のみをもって遺言者の意思の全てが明確に表現されるようにしておくことが大切です。


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2012年12月21日

Q.『遺留分減殺請求』とはどのようなものですか?


A.遺留分減殺請求とは、遺留分を侵害されている相続人が、遺留分を侵害している受遺者や受贈者、あるいは他の相続人に対してその侵害額を請求することをいいます。遺留分を侵害されている者は、自分自身が減殺請求してはじめて遺留分を取り戻すことができるのであって、請求しなければ、遺贈などを受けた者がそのまま財産を取得することになります。
 遺留分減殺請求権を行使できる者は、民法上、配偶者と子(代襲相続人を含む)、直系尊属に限られます。被相続人の兄弟姉妹には遺留分減殺請求権はありません。また、遺留分減殺請求を行使する相手方は、相続分の指定を受けた相続人、包括遺贈あるいは特定遺贈を受けた受遺者、生前贈与を受けた受遺者と、それらの者の包括承継人、さらに遺留分の対象となる財産についての悪意の承継人です。これらの対象者全員に対して遺留分減殺請求を行う必要はなく、その中の一部の者に対する減殺請求を行うことも可能です。
 遺留分減殺請求の方式に特に決まりはなく、受遺者又は受贈者に対する意思表示だけで効力が生じ、必ずしも裁判上の請求による必要はありません。しかし、実務的な対応としては、後に事実が争われる場合に備えて、内容証明郵便をもって行うのが通例です。遺言執行者がいる場合は、遺言執行者にも減殺請求権を行使する旨を知らせておきます。なお、遺留分減殺の意思表示は、全体として分かる範囲であればよいとされています。
 遺留分減殺請求権の時効は、遺留分権利者が相続の開始を知り、被相続人の財産の贈与又は遺贈があった事実を知ったことに加えて、その贈与又は遺贈が遺留分を侵害していることを知った日から1年以内となっています。また、相続が開始した時から10年を経過した場合も消滅します。


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2012年12月10日

Q.『遺留分』とはどのようなものですか?


A.遺留分とは、その取得が相続人に保証されている相続財産の一定割合をいいます。相続人は遺留分を有するのが原則ですが、兄弟姉妹と、その代襲相続人である甥姪は遺留分を有しません。
 遺留分の割合は、配偶者と子供(代襲相続人を含む)が相続人の場合、子供のみが相続人の場合、配偶者のみが相続人の場合、それに、配偶者と直系尊属が相続人の場合は2分の1とされています。配偶者と兄弟姉妹が相続人の場は、配偶者は2分の1の遺留分を有することになります。直系尊属のみが相続人の場合の遺留分は3分の1です。
 遺留分権利者が複数の場合は、遺留分は法定相続分の割合で配分されます。例えば、配偶者と3人の子供が相続人の場合は、配偶者は4分の1、子の各々は12分の1の遺留分を有することになります。配偶者と兄弟姉妹が相続人の場合、あるいは配偶者のみが相続人の場合は、配偶者は2分の1の遺留分を有します。


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posted by 税理士藤田事務所相続専門チームQ&Aブログ at 09:46| 相続税に関するQ&A

2012年11月09日

Q.小規模宅地等の特例が使えないケースとはどのような場合ですか?


A.小規模宅地等の特例については、2010年4月から適用要件が厳格化されました。それに伴い、従来であれば相続税のかからないようなケースでも、納税が必要になるケースが増えています。
 小規模宅地等の特例とは、自宅の土地や自分が経営する会社、工場の土地、アパートや駐車場経営などを行っている土地について、相続税評価額を50%減額又は80%減額できるという制度です。自宅の土地に80%の減額が適用されれば、大半の人は相続税がかからなくなると考えられるだけに、適用の有無は大きな影響を与えます。
 従来であれば、何人かで相続する場合も、相続人に配偶者か同居の親族がいれば、相続人全員が80%減額の特例を利用することができました。たとえ、全員別居でも50%の減額が受けられました。しかし、適用要件の厳格化により摘要の可否は相続人ごとに判断されることになり、自宅を所有し別居している子は原則、特例の適用対象外となりました。
 また、同居でも玄関が別で屋内でも行き来できない構造の二世帯住宅は原則別居扱いとなることや、有料老人ホームで亡くなった場合(被相続人の生活の場であった土地の相続が対象となるため)など、特例を使えない例が目立ってきています。この場合、特別養護老人ホームであれば、介護のために一時的に滞在する場所と位置づけられ、生活拠点は自宅と解釈されるケースもあるなど注意が必要です。要件等の詳細を下記の表にまとめていますので、参考にして下さい。


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posted by 税理士藤田事務所相続専門チームQ&Aブログ at 17:32| 相続税に関するQ&A

2012年10月26日

Q.最近耳にする「家族信託」とはどのようなものですか?


A.2007年に信託法が改正されたことにより、一般家庭の「自宅や老後資金」の財産管理や承継に役立つ、小規模な「家族信託」が可能となりました。
 まず一般に、「信託」とは委託者(財産所有者)が、受託者(財産の管理を行う人)に委託者の財産を移転し、受託者はその財産を委託者との契約により定めた一定の目的に従って管理処分をし、その財産から生じた利益は受益者に配当するという仕組みです。
 この仕組みを活用することで、母親の家を長女に信託(所有権を長女に移転)し、長女は母親の自宅を管理しながら、母親をその自宅に住まわせるということが可能となります。このような信託を家族信託と言います。家族信託には上記のような「遺言代用の信託」以外にも、受益者の死亡後は次の受益者へというように連続して受益者を指定する「跡継ぎ遺贈型の受益者連続信託」や、障がいのある子を受益者として財産を遺す「福祉型」というものもあります。
 家族信託を利用することで、生前は自分が財産の利益を享受しながら、死後の相続はスムーズに進められるよう備えることができます。信託を利用した場合にも、委託者の死亡時には相続税が課税されますので、遺留分等に十分配慮した設計を行うことが必要です。


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posted by 税理士藤田事務所相続専門チームQ&Aブログ at 11:10| 相続税に関するQ&A

2012年09月28日

Q.被相続人の還付加算金が相続財産に含まれるというのは、どのような場合ですか?


A.被相続人の受取るはずであった還付加算金については、被相続人の死亡時期により課税関係が異なってくるため注意が必要です。
 例えば、被相続人が1月1日から3月15日までの間に死亡し、前年分の確定申告書を提出して、予定納税額等の一部の還付を受ける場合です。申告所得税の納税義務は暦年の終了時に成立するとされていて、還付申告となる場合の還付金請求権についても同様であると考えられます。したがって、還付加算金についても暦年終了後は被相続人の債権として潜在的に成立していると考えるのが相当であり、被相続人の死亡時までの期間に係る還付加算金は、相続税の課税価格に算入されます。
 しかし、被相続人が8月に死亡し、相続人が被相続人に係るその年分の所得について準確定申告書を提出し、7月に納付した予定納税額のうち一部の還付を受けた場合の還付加算金は、相続人が確定申告書の提出によって原始的に取得するもので、被相続人からの相続によって取得するものとは認められないため、相続人の所得税(雑所得)の課税対象となり、相続税の課税価格に算入されません。


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2012年09月14日

Q.相続税の申告では更生の請求を行うケースが多いとのことですが、どのような場合に行うのでしょうか?


A. 一般に更正の請求とは、申告書を提出した者が、その提出後に課税価格や税額が過大であることに気付いたため、それを是正するために、法定申告期限の1年以内に限り、その課税価格や税額を適正な数値に訂正するように所轄税務署長に「更生の請求書」を提出することをいいます。ただし、法定申告期限の1年経過後であっても、裁判の確定などの事由が生じたときは、その事由が生じた日の翌日から起算して2か月以内に更生の請求をすることができます。
 下記のような事由が生じた結果、課税価格及び相続税額が過大となった時は、その事由が生じたことを知った日の翌日から4か月以内に限り、更生の請求により税額の是正を図ることができます。
 更生の請求に基づく更生により、税額が軽減されたことで生じた過納金に関しては、起算日(更生の請求があった日の翌日から起算して3月を経過する日と更生があった日の翌日から起算して1月を経過する日とのいずれか早い日の翌日)から還付の支払決定日又は充当日までの期間の日数に応じ、年4.3%の割合で計算した還付加算金が付されます。


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2012年08月31日

Q.相続税申告後、遺産分割協議をやり直した場合の課税はどうなりますか?


A.民法上は、共同相続人の全員が既に成立している遺産分割協議の全部又は一部を合意により解除した上、改めて遺産分割協議を行うことは問題ないとされています。
 税法上は一般に、当初の分割により共同相続人に帰属した財産を分割のやり直しにより再配分した場合には、配偶者の税額軽減の適用が可能な「分割」には該当しないとされています。その場合、分割のやり直しによる相続人間の財産のやり取りは、贈与に該当するものとされます。ただし、期限内申告書又は期限後申告書を提出した者が、一定の事由により既に確定した相続税額に不足額が生じた場合には、修正申告書を提出することができます。この一定の事由に該当する場合の修正申告は、申告期限後の事実に基づいて行うものですので、延滞税や過少申告加算税は課されません。
 例えば、相続税の申告後に被相続人名義の定期預金等が発見された場合に、既存の相続財産については分割の対象とはせずに、新たに発見された定期預金のみ相続人間で分割して相続し、増加した財産につき各相続人がそれぞれ修正申告を行うのであれば、相続税本税の増加分に加え、延滞税が課税されます。もし、既存の相続財産についても分割の対象とし、相続人間でやり取りを行った場合には、当初の取得者からやり直し後の取得者への贈与と認定され、定期預金に係る相続税の課税に加え、贈与税の課税も生じることとなります。なお、法定申告期限から1年以内である場合には、更生の請求が認められる余地があります。


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