2012年06月22日

Q. 墓地などの祭祀に関する権利にも相続税がかかるのでしょうか?


A.民法上、祖先崇拝の用具として特別に感情的な価値を有する系譜、祭具及び墳墓については、通常の遺産の承継とは異なる取扱いとしています。
 祭具等について、その所有者が死亡した場合は、被相続人の指定に従って祖先の祭祀を主宰すべき者が承継します。指定された者がいない場合は、習慣に従ってこれを定めます。いずれの方法でも決まらない場合は、家庭裁判所の指定する者が承継することとされています。なお、被相続人が行う祭祀主催者の指定は、生前行為でも、遺言でも行うことができ、被指定者については資格の制限もなく、相続人である必要もありません。
 祭具等の承継が通常の遺産相続と異なる点は、@遺留分の算定に影響を与えないこと、A相続を放棄しても祭具等の承継は行えること、B限定承認をした相続人であっても、相続によって得た財産とは区別され、責任財産から除外されることなどです。
 墓所霊廟や祭具等は、相続税法では非課税財産とされています。先祖崇拝の慣行を尊重する趣旨から、民法と同様に祭具等は一般の相続財産と区別されています。
 相続税法にいう墓所霊廟には、墓地、墓石やこれらの尊厳維持に要する土地などを含むものとしています。また、祭具には、神棚や仏壇等日常礼拝の用に供しているものが含まれるとしています。ただし、商品、骨とう品または投資の対象として所有している場合は、非課税とはなりません。


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2012年06月08日

Q. 相続の際には、連帯保証人の地位も相続しなければならないのでしょうか?


A.連帯保証人の地位も、他の財産と同様に相続人が承認した場合には承継することとなります。ただし、債務の限度額や期間について定めのない連帯保証契約については、保証人の地位が特段の事情がない限り当初の連帯保証人限りとなり、連帯保証人の死後生じた債務については、相続人が承継するものではないとされています。
 相続人が複数いる場合は、各相続人が法定相続分に応じて分割された額の債務を承継することとなり、その額について他の連帯保証人と連帯して責任を負うこととなります。
 
 保証債務や連帯債務は、それを承継した時点では偶発債務であり、確実な債務ではないため、相続税法上一般に債務控除が認められません。ただし、そのような連帯債務であっても、以下の要件を満たす場合には、「確実と認められる債務」として、相続税の課税財産から控除されます。
 @連帯債務のうちで、債務控除を受けようとする者の負担すべき金額が明らかに
なっている場合にはその負担額
 A連帯債務者のうちに弁済不能の状態にある者がいて、かつ求償しても弁済を受ける
見込みがなく、当該弁済不能者の負担部分についても負担しなければならない
場合には、当該弁済不能者の負担部分の金額

なお、主たる債務者が弁済不能な状態であり、かつ保証債務の金額が財産の額を上回る場合には相続を放棄することにより、連帯保証人の地位を承継しないことができます。


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2012年05月25日

Q. 形見分けされた茶器や着物などの母の遺品は相続税の対象となるのでしょうか?


A.相続税の課税財産は、一般に被相続人の金銭に見積ることのできる経済的価値のあるもの全てを指します。そのため、財産には物件、債権及び無体財産権のみならず、信託受益権、営業権なども含まれます。
 形見分けの対象となるものは、通常換金性が全くないかあっても少額の動産がほとんどであると思われます。そのような動産は相続財産に含まれないものと考えられ、一般に相続税の課税関係は生じないこととなります。
 しかし、中には経済的価値の高いものが含まれている場合もあります。茶器の中には美術的価値のあるものもあり、そういったものについては書画や骨とう品と同様に相続財産として扱う必要があります。
 また、それらの遺品を故人の生前親交のあった人に贈る場合などは、一旦相続人が相続し、その後贈与したとして取り扱われることになります。相続財産に含めて相続税の課税対象となる上に、相続人から親交のあった方への贈与についても贈与税の課税対象となります。


posted by 税理士藤田事務所相続専門チームQ&Aブログ at 10:19| Comment(0) | 相続税に関するQ&A

2012年05月11日

Q. リビング・ニーズ特約によって受取った保険金は、将来相続の時に相続税がかかりますか?


A.リビング・ニーズ特約とは、被保険者の余命が6か月以内と診断された場合に、主契約の死亡保険金の一部または全部(上限3,000万円)を生前給付金として受け取ることができるという生命保険の特約です。
 この際に支払われる生前給付金は、死亡保険金の前払的な性格を有していますが、被保険者の余命が6か月以内と診断されたことを支払事由としており、死亡を支払事由とするものではないことから、重度の疾病に基因して支払われる保険金に該当するものとなります。
 疾病により重度障害の状態になったことなどに基因して支払われる保険金は、所得税法により非課税所得となります。しかし、生前給付金の支払いを受けた後にその受取人である被保険者が死亡した場合には、未使用の生前給付金は相続財産として相続税の課税対象となります。そのため、残された財産は既に死亡による生命保険金でないことから、相続税の非課税財産の規定の適用を受けることはできません。


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2012年04月20日

Q. 現在外国に住んでいる娘に贈与を行いたいのですが、その時にも贈与税はかかるのでしょうか?


A.日本国内に住所を有していない個人であっても、日本国内にある財産を贈与により取得した場合は贈与税の申告が必要です。また、日本国外にある財産を贈与により取得した場合でも、受贈者が日本国籍を有しており、かつ、受贈者または贈与者が贈与前5年以内に日本国内に住所を有していたことがある時は、その国外財産についても贈与税の申告が必要となります(基礎控除を超える場合に限られます)。
 これらの場合、受贈者が納税地を定めてその所轄税務署長に申告し納税することになっています。この申告がない場合には、国税庁長官が納税地を指定し、通知することになっています。


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posted by 税理士藤田事務所相続専門チームQ&Aブログ at 17:42| Comment(0) | 贈与税に関するQ&A